[{"onix":{"RecordReference":"9784779118968","NotificationType":"03","ProductIdentifier":{"ProductIDType":"15","IDValue":"9784779118968"},"DescriptiveDetail":{"ProductComposition":"00","ProductForm":"BA","ProductFormDetail":"B108","Measure":[{"MeasureType":"01","Measurement":"215","MeasureUnitCode":"mm"},{"MeasureType":"02","Measurement":"155","MeasureUnitCode":"mm"},{"MeasureType":"03","Measurement":"31","MeasureUnitCode":"mm"},{"MeasureType":"08","Measurement":"640","MeasureUnitCode":"gr"}],"TitleDetail":{"TitleType":"01","TitleElement":{"TitleElementLevel":"01","TitleText":{"collationkey":"コクサイブンカケンキュウヘノミチ","content":"国際文化研究への道"},"Subtitle":{"collationkey":"キョウセイトレンタイヲモトメテ","content":"共生と連帯を求めて"}}},"Contributor":[{"SequenceNumber":"1","ContributorRole":["B01"],"PersonName":{"collationkey":"クマタ ヨシノリ","content":"熊田　泰章"},"BiographicalNote":"法政大学国際文化学部・国際文化研究科教授\n専門分野：テクスト論、文化記号論"},{"SequenceNumber":"2","ContributorRole":["A01"],"PersonName":{"collationkey":"ソウ 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\n　はじめに──三・一一以後に九・一一を語ることの意味 \n　一　九・一一の政治神学的背景──「赦し」と「主権」の問題 \n　二　フッサールにとって哲学とは何であったか──哲学の使命と理性の問題 \n　三　「ヨーロッパという精神の形態」──フッサールの「ヨーロッパ」論 \n　四　「回転ドア」としての合理性──抵抗としての「ヨーロッパ」の理念 \n　おわりにかえて──ヨーロッパとアメリカ合衆国の没落に向けて \n\n第二章　今日的な課題としての広島・長崎――被爆問題の再検討───────────────桐谷多恵子 \n　はじめに\n　一　ロバート・Ｊ・リフトンの研究 \n　二　石田忠の研究 \n　三　今後の展望 \n\n　　　第Ⅱ部　人の移動と権力\n\n第三章　アジア太平洋戦争末期の満州分村移民――高知県幡多郡大正村を中心に─────中山寛子 　\n　はじめに \n　一　日本人移民の動向\n　　１　近代以降の送出の概況 \n　　２　送出方法としての集団移住 \n　二　大正村の満州分村移民送出 \n　　１　分村移民計画の全国的展開 \n　　２　高知県の満州移民と分村の概況 \n　　３　北幡（幡多郡北部）の分村移民 \n　三　戦後移住における集団移住──むすびにかえて\n\n第四章　カナダにおける日系移民の地域共生――宮崎政次郎を事例とした一考察────────斉藤徳博 \n　はじめに\n　一　宮崎政次郎の前半生 \n　　１　南青柳村からカナダへ \n　　２　一九三〇年代の日系コミュニティー\n　二　太平洋戦争からの後半生 \n　　１　強制移動と収容所 \n　　２　小村における地域共生 \n　　３　真の共生への門戸 \n　三　宮崎が遺したもの \n　　１　家族に遺したもの \n　　２　移民と地域社会 \n\n第五章　ドイツ人軍事捕虜の「反ファシスト運動」一九四一年～一九四八年─────────小林昭菜 \n　　　　　──「シベリア民主運動」発生のケースと比較して──\n　はじめに \n　一　ドイツ人軍事捕虜の「反ファシスト活動」\n　二　「自由ドイツ」国民委員会の創設\n　三　敗戦前後の「反ファシスト運動」と反ファシスト委員会の創設 \n　四　「シベリア民主運動」は誰がはじめたのか \n　五　ロシア側の「民主運動」解釈とは \n　おわりに \n\n　　　第Ⅲ部　文学と社会\n\n第六章　「満洲文学論争」の一試論──────────────────────────────守屋貴嗣 \n　はじめに　\n　一　土地の文学、植民地文学 　\n　二　日本文学の一要素 　\n　三　満人ものを書くこと 　\n　四　日本内地の媒体掲載の満洲文学論争　\n　結論 　\n\n第七章　『海辺のカフカ』の日本文学─────────────────────────────浅利文子 \n　一　日本に向かう意識 \n　二　『坑夫』――深い地底にもぐる、生きるか死ぬかの体験 \n　三　『源氏物語』と『雨月物語』――〈幽体離脱〉の物語 \n　四　日本の深層に蠢くもの \n\n第八章　ラテンアメリカ日本語文学論────────────────────────────川村　湊 \n　一　フシーアとフジモリ\n　二　文学語と国家語 \n　三　ラテンアメリカの「日本人」\n　四　〝コロニア文学〟からの出発 \n　五　ラテンアメリカの日本語文学 \n　六　庶民文芸としての〝紐つり本〟\n　七　アルゼンチンの日系移民小説 \n\n　　　第Ⅳ部　アートと政治\n\n第九章　絵画のナラトロジー試論──────────────────────────────熊田泰章 \n　　　　　──知ることと見ることと語ることの本来的役割同一性についての一考察──\n　はじめに \n　一　肖像画と風俗画\n　二　マネの絵画 \n　三　まとめ──絵画のナラトロジー \n\n第十章　政治風刺画の「意図」と「解釈」──────────────────────────深松亮太 \n　　　　　──ノースカロライナ州における反黒人キャンペーンと図像イメージ──\n　はじめに \n　一　反黒人キャンペーンの背景と「図像分析」の方法 \n　二　表象の目的としての政党間の対比と支持層の拡大 \n　三　反黒人キャンペーンにおける黒人の表象とその特徴 \n　四　風刺画における白人の表象とその特徴\n　むすびにかえて\n\n第十一章　アートのポリティックス──北アイルランドにおける壁画の脱構築的読解────田島樹里奈 \n　はじめに――民衆の「怒りの叫び」としての壁画\n　一　デリダの脱構築とポリティックス\n　二　「パレルゴン」概念の生成 \n　三　〝北-アイルランド〟をめぐる壁画のポリティックス \n　四　北アイルランド紛争と壁画の切断不可能性 \n　おわりに \n\n　　　第Ⅴ部　「万国史」\n\n第十二章　西村茂樹『万国史略』とＡ・Ｆ・タイトラー『一般史』──世界史の方法をめぐって────南塚信吾 \n　はじめに \n　一　欧米における世界史の模索 \n　二　タイトラーと歴史 \n　三　 西村茂樹『万国史略』\n　四　『万国史略』の明治期「万国史」における位置 \n　おわりに \n\n第十三章　箕作麟祥と『万国新史』の世界───────────────────────────南塚信吾\n　一　箕作麟祥（一八四六～一八九七年）\n　二　『万国新史』の成立 \n　三　『万国新史』の概要 \n　四　世界史の方法 \n　五　歴史の用語三題 \n　六　「万国史」のその後 \n　おわりに――麟祥『万国新史』から学ぶもの \n\n　　　第Ⅵ部　「国際文化」の教育のために \n\n第十四章　留学生を主対象とする国内研修実現への歩み────────────────────高栁俊男\n　　　　　　──法政大学国際文化学部の教育実践の記録として\n　はじめに \n　一　ＳＪ国内研修導入の経緯 \n　二　研修実施に向けた準備作業①──「プレ研修」の実施\n　三　研修実施に向けた準備作業②──現地への下見 \n　四　研修実施に向けた準備作業③──関連資料収集・イベント開催ほか \n　おわりに──各種の準備作業からみえてきたもの\n　参考資料① \n　参考資料②\n"}],"SupportingResource":[{"ResourceContentType":"01","ContentAudience":"01","ResourceMode":"03","ResourceVersion":[{"ResourceForm":"02","ResourceVersionFeature":[{"ResourceVersionFeatureType":"01","FeatureValue":"D502"},{"ResourceVersionFeatureType":"04","FeatureValue":"9784779118968.jpg"}],"ResourceLink":"https:\/\/cover.openbd.jp\/9784779118968.jpg"}]}]},"PublishingDetail":{"Imprint":{"ImprintIdentifier":[{"ImprintIDType":"24","IDValue":"2900"},{"ImprintIDType":"19","IDValue":"7791"}],"ImprintName":"彩流社"},"Publisher":{"PublishingRole":"01","PublisherIdentifier":[{"PublisherIDType":"24","IDValue":"2900"},{"PublisherIDType":"19","IDValue":"7791"}],"PublisherName":"彩流社"},"PublishingDate":[{"PublishingDateRole":"01","Date":"20130515"},{"PublishingDateRole":"25","Date":"20130507"},{"PublishingDateRole":"09","Date":"20130411"}]},"ProductSupply":{"MarketPublishingDetail":{"MarketPublishingStatus":"00","MarketPublishingStatusNote":"1;"},"SupplyDetail":{"ProductAvailability":"99","Price":[{"PriceType":"03","PriceAmount":"4500","CurrencyCode":"JPY"}]}}},"hanmoto":{"datezeppan":"","toji":"上製","zaiko":21,"hanmotokarahitokoto":"序　文\n\n　　　　　　　　　　　　　　　元国際文化専攻主任／元国際文化学部学部長　曽　士才\n\n\n\n　本書の執筆者は、全員が法政大学大学院国際文化研究科国際文化専攻の教員、学位取得者（二名は修士号のみ）および博士後期課程在籍者である。本研究科が対象とする研究領域は「国際文化」であり、人文、社会科学など学際的な視点から国際社会に相互依存しながら存在する文化共同体としての国家、地域、民族などさまざまな人間集団の文化的営みと相互関係を考察し、これら国家間、地域間、民族間に発生する文化摩擦や衝突の解決・改善のあり方、あるいは回避するための手立てを究明し、多様な文化共同体が共生できるための方策を探求することにある。学としての国際文化学の確立はいまだ途上にあるが、本書は本研究科がめざすインターカルチュラル・コミュニケーション（異文化間の理解と交流）の実現に向けた研究成果の一部であり、国際文化研究への第一歩を世に問うものである。\n　国際文化研究科は「自由と進歩」という法政大学の建学の理念を基礎に、国際文化学部を基盤学部として二〇〇四年四月に人文科学研究科の一専攻として修士課程が開設され、二〇〇六年四月には博士後期課程開設を期に独立した研究科として本格的にスタートした。修士課程開設にあたっては、千葉大学で副学長という要職を務められた南塚信吾教授（国際関係史、民衆運動史、東欧史）をお迎えすることができ、八年間にわたり本研究科の教育と研究にご尽力をいただいてきた。その南塚教授が二〇一一年度をもって退職されることになった。この節目にあたり、南塚教授を含めた本研究科にゆかりのある教員、学生が日ごろの研究の一端を披歴すべく、本書の刊行を企画することになった。筆者は修士課程、博士後期課程それぞれの設置準備委員長を務めた者として、本書の出版を心から喜んでおり、感慨ひとしおである。\n　ここでは、本書に収められた研究成果が生み出された背景を理解していただくために、基盤学部と本研究科が共にめざしてきたもの、本研究科の特色、今後の課題について述べることで、序文に替えたいと思う。\n\n学部と大学院が共にめざすもの\n　ファカルティ・オブ・インターカルチュラル・コミュニケーションという英語名を持つ基盤学部・国際文化学部、そしてグラジュエイト・スクール・オブ・インターカルチュラル・コミュニケーションの英語名を持つ国際文化研究科、両者によって「国際文化」を修めた学士・修士・博士の学位を修得・授与できる体制が整ったのであるが、国際文化学部では語学教育と情報教育に力を入れ、世界のさまざまな「文化」を集積し、比較する上で必要とされる基本的な科目と方法論を学んでいる。二年次に行うＳＡプログラム（海外留学）という異文化体験を踏まえ、異文化理解のための研究を行い、積極的に異文化とのコミュニケーションを推進し、豊かな文化をもつ平和な世界の構築に貢献できる「国際社会人」の育成を目指している。とりわけ、本学部は、本学の前身である和仏法律学校の校長であり、『万国新史』などの著作のある箕作麟祥の豊かな国際感覚を継承する学部であるとの自負を持ちつつ、「国際社会人」の育成を使命としている。\n　大学院の本研究科では、学部教育の基礎の上に立って、国際社会に相互依存しながら存在する国家、地域、民族などさまざまな人間集団の文化的営みと相互関係を「国際文化」と捉え、その文化の地域性と諸地域間の関係性を構造的かつ歴史的、動態的に把握することを重視した教育と研究を進めている。インターカルチュラル・コミュニケーションを推進できるマルチカルチュラルな人材育成とインターカルチュラルに活躍する専門家の養成を目的としている点で、めざすものは学部と軌を一にしている。\n\n国際文化研究科の特色\n　上記の教育研究目的を実現するために、本研究科では履修上三つの領域を設定している。\n　すなわち、①異文化相関関係研究では、グローバル化が進むなかにあって、比較的変化しにくく、地域文化ごとの特性を理解するうえで重要となる言語、思想、文学、表象などの認識体系、価値体系に焦点を合わせて、文化を構造的、歴史的、動態的に研究する。②多文化共生研究では、異文化理解の欠如と不寛容に起因する紛争の解決・改善を図る手立てを考え、多様な文化間、民族間の交流の促進と共生関係を追究する。現代世界の諸問題についてナショナリズム、エスニシティ、マイノリティ、マイグレーション、ジェンダー、マス・メディアなどのテーマからアプローチする。③多文化情報空間研究では、高度に情報化し、ボーダレス化した国際社会において、知識は電子情報として加速度的に蓄積され、国家の枠を超えて新たな価値を創生するようになり、この新たな価値が諸地域の文化を逆に規定するようになってきている。このようなネット社会における文化の交流・受容、認識の諸問題を考え、文化に関する既存の理論、方法論をとらえ直し、再構築を試みる。\n　そして、カリキュラムの構成において次の五つの特色を持たせている。①従来型の地域網羅主義は取らず、多様な地域文化が共有する問題・構造を共時的・通時的に把握し、テーマ中心の重層的な異文化理解をめざしている。②文化を中心としつつ、政治や経済の視点も加えて、広い視野から国際社会や国際関係を見るようにしている。③文化摩擦や紛争の原因となる「内なる異文化」「内なる文化摩擦」を重視している。④国際文化のなかでの日本文化の相対化をめざしており、「異文化としての日本文化」を意識させ、理解させる科目を数多く配置している。⑤ネット社会における文化受容、情報流通の諸相や価値創生の仕組みについて総合的な理解力と実践面での応用力を養成している。\n　\n本書の構成と内容\n　本書ではグローバル化した現代世界において、さまざまな人間集団の文化的営みと相互関係を読み解くための四つのテーマ――放射能の時代、人の移動と権力、文学と社会、アートと政治――に関する一一本の論文と国際文化研究の視座・方法論を考えるうえで参照すべき先人の業績に関する二本の論文、学部留学生を主対象とした国際社会人育成のための教育実践を取り上げた論文一本が収められている。\n　第一部「放射能の時代」では、現代の危機ともいえる放射能やテロルの問題に関して哲学的、平和学的視点から考察している論考を収めている。森村論文は世界に巨大な衝撃を与えた九・一一と三・一一を受け、テロルと放射能の時代における哲学のあり方について思索を巡らせ、真に普遍的な哲学を探求している。桐谷論文は広島・長崎の被爆者体験や彼らの意識が戦後の日本国民に共有されることなく、平和利用の名のもとで核時代に入ってしまったことに問題があり、今こそ福島原発事故による被害者の生の声を収集し、彼らの視点からの原発の再評価の必要性について述べている。\n　第二部「人の移動と権力」では、移民やその活動、そして移民にかかわった権力や政策を考察する論考が集められている。中山論文は戦前の日本政府の移住政策とその実態に着目しながら、高知県大正村の満州への分村移民について論じている。そこで、日本の移住の特質は集団移住であると指摘している。斉藤論文はカナダにおいて敵性外国人として迫害された経験を持ちながら、リルエットという山村の医師兼村議として地域に貢献した宮崎政次郎の事績を取り上げ、地域社会における多民族・多文化共生のあり方を論じている。小林論文は日本国内ではほとんど知られていないソ連におけるドイツ人軍事捕虜の「反ファシスト運動」を紹介し、日本人「シベリア抑留者」の間における「民主運動」との比較を行っている。\n　第三部「文学と社会」では、文学という営みを通して文化を構造的、歴史的、動態的に研究する論考が収められている。浅利論文では、村上春樹の『海辺のカフカ』の分析を通して、「父なる権力システム」という日本社会の底流にある深層意識を抽出している。守屋論文と川村論文はともに日本文学を超えた日本語文学について考察している。守屋は一九三〇年代の満州文学を、川村は移民国家からなるラテンアメリカの風土で磨かれた日本語による、ラテンアメリカの土地と人物の物語を語るラテンアメリカ日本語文学の生成を論じている。\n　第四部「アートと政治」では、表象行為の研究の視座、表象行為に現れる地域文化の認識体系、価値体系とその政治性についての論考が収められている。熊田論文はフランドル絵画やマネの絵画を題材に、絵画のナラトロジー（物語論）を論じている。深松論文は一九世紀末のアメリカ合衆国ノース・カロライナ州における反黒人キャンペーンに用いられた風刺画を事例に、差別と排除の表象分析を試みている。田島論文は北アイルランドの紛争地域における民衆の「叫び」の表現としての壁画に潜むポリティカルな思想をデリダの「パレルゴン」という絵画論を用いて分析している。\n　第五部「万国史」では、国際文化研究の視座・方法論を考えるうえで参照すべき先人の業績に関する南塚の論考を二本収めている。一つは、明治時代最初の世界史の参考書である西村茂樹の『万国史略』について、その原典となったタイトラーの著書を検討したうえで、『万国史略』に見られる事実の重視、偏見の排除、史料の批判などの世界史の方法について検討している。もう一つは、法政大学の前身である和仏法律学校の初代校長を務めた民法学者・箕作麟祥編の『万国新史』の内容と世界史の方法を分析している。本研究科の基盤学部である国際文化学部では、箕作の国際感覚を継承することを教育理念に謳っているが、国別、地域別の縦割りでなく、同時代史的に国際関係を見る箕作の広い視点は、歴史学だけでなく、国際文化研究においても重要な視点となる。\n　第六部「『国際文化』の教育のために」においては、高柳論文は国際文化学部が二〇一二年度から、長野県飯田・下伊那地域で主に留学生を対象に行っている国内研修について、その意図や準備過程、この地域で研修を行うことの意義と可能性・課題などについて述べている。\n\n今後の課題\n　以上、本書の構成と収められた各論考の概略を紹介したが、われわれには今後二つの大きな課題がある。一つは情報科学からのアウトプットである。国際文化研究科では三つの履修上の領域を設けていると先に述べたが、情報科学の領域の科目を配置できたのは、他の二領域より二年遅く、二〇〇六年の研究科立ち上げ時になってからであった。既存の文化研究を超える国際文化学の確立のためには情報科学は欠かすことのできない分野である。今後は情報科学からのアプローチ、研究成果を発信していくことが課題である。\n　もう一つは、本研究科が研究対象とする「国際文化」は極めて学際的な研究領域であるが、共同研究、共同討論でもまれた研究成果を出していくことが今後の大きな課題になる。教育レベルではすでに修士課程一年次の必修科目・国際文化研究、修士課程二年次の国際文化共同研究において、言語学、文学、現代哲学、心理学、歴史学、人類学、国際関係学、情報科学などディシプリンを異にする複数の教員が推薦したそれぞれの分野の必読文献を講読し、共同討論を行っている。また、学位論文の構想発表会、中間発表会は所属教員、学生すべてに公開されており、研究科としては誰もが自由に質問、コメントできるような開かれた雰囲気作りを心掛けてきた。このような学際的な環境のもとで、次のステップとしては、学生と共に教員同士がテーマを掲げて共同研究を行うことにより、国際文化研究の蕾を開花させ、大きな実を結ばせていくことがわれわれに課せられた大きな課題である。このような認識を教員、学生一同共有していきたいと思う。\n","kaisetsu105w":"放射能の時代・人の移動と権力・文学と社会・アートと政治の四テーマから見える現代世界の様々な人間集団の文化的営みと相互関係を考察、これら国家間、地域間、民族間に発生する文化摩擦や衝突の解決・改善の手立てを究明！","genrecodetrc":3,"ndccode":"200","jushoujouhou":"","storelink":"","author":[{"listseq":1,"dokujikubun":"編"},{"listseq":2,"dokujikubun":""},{"listseq":3,"dokujikubun":""},{"listseq":4,"dokujikubun":""},{"listseq":5,"dokujikubun":""},{"listseq":6,"dokujikubun":""},{"listseq":7,"dokujikubun":""},{"listseq":8,"dokujikubun":""},{"listseq":9,"dokujikubun":""},{"listseq":10,"dokujikubun":""},{"listseq":11,"dokujikubun":""},{"listseq":12,"dokujikubun":""},{"listseq":13,"dokujikubun":""},{"listseq":14,"dokujikubun":""}],"datemodified":"2019-07-26 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