[{"onix":{"RecordReference":"9784788511866","NotificationType":"03","ProductIdentifier":{"ProductIDType":"15","IDValue":"9784788511866"},"DescriptiveDetail":{"ProductComposition":"00","ProductForm":"BA","ProductFormDetail":"B119","TitleDetail":{"TitleType":"01","TitleElement":{"TitleElementLevel":"01","TitleText":{"collationkey":"ブンカトジッセン","content":"文化と実践"},"Subtitle":{"collationkey":"ココロノホンシツテキシャカイセイヲトウ","content":"心の本質的社会性を問う"}}},"Contributor":[{"SequenceNumber":"1","ContributorRole":["B01"],"PersonName":{"collationkey":"イシグロ ヒロアキ","content":"石黒　広昭"}},{"SequenceNumber":"2","ContributorRole":["B01"],"PersonName":{"collationkey":"カメダ 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1996）。彼にとって、その二つは一方を他方に還元することのできない、異なる「心」を扱うものであった。ヴントにとって、生理心理学は個人によって文字通り「経験される」ところの、素朴で基礎的な精神機能としての心を研究するものであるのに対し、民族心理学は共同体によって作り出される随意的記憶、推論、言語などといった高次精神機能を含む文化的所産としての心を研究するものであった。近代心理学の誕生から既に始まるこの二つの心理学への分裂は、「心」を取り扱うことの困難を如実に表している。\n\n　二つの心理学を統合しようとする試みは、主として第一の心理学の立場からなされてきたといえよう。時々刻々と変化する生の環境と直接接触することがない理想化された個人の心を捉えようとしてきた実験心理学は、文化を取り扱う第二の心理学を心の研究から切り離し、他の分野に譲り渡そうとしてきた。それによって、心理学独自の領域を社会と切り離された心に限定しようとするのである。社会や制度、歴史を越えた普遍的な心を捉えようとする試みである。実践から切り離された普遍的な心を心の本性と考え、それを捉えようとする願望を今も多くの心理学者が持っているようだ。\n\n　社会や実践から切り離された心は、やがて生理的な物理現象へと還元されていくであろう。折しも現在は脳科学ブームである。そこではすべての精神現象が脳の活動に還元され、心は脳の付帯現象でしかないかのようである。だが、脳は社会なしには今の我々の心を生み出し得なかったはずだ。「心」は人々が実践することによって生まれ、伝承され、変形されてきたはずだ。我々は「心」を環境と出会うことのない個人の生理現象や内的経験へと還元する立場に強く異議を唱える。心理学の細分化により、現在ではほとんど正面から問われることのなくなってしまった「心」を巡る議論が今こそ必要である。心の本質的社会性を主張することで、21世紀の人文・社会科学における心理学の存在基盤を改めて問いたい。\n","jushoujouhou":"","storelink":"","author":[{"listseq":1,"dokujikubun":"編"},{"listseq":2,"dokujikubun":"編"}],"datemodified":"2022-08-02 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